韓国語レビュー [Korean Review]
東野圭吾の作品の中でも有名な『容疑者Xの献身』をやっと読んだ。同じ作家の作品の中で、以前読んでた作品としては『ナミヤ雑貨店の奇跡』と『虚ろな十字架』、そして『マスカレードホテル』がある。しかし、これらの作品は雰囲気が似ている面もありながら、またすごく違う作品のような感じもして、実は未だに作家のキャラを掴んでないかもしれない。ただ、没入度があり、本を早く読み終えるのと、なんか複雑なトリックを使っているようだけど、そのトリックを解かないというプレッシャーを与えない妙な感じがある。推理小説とはいえ、推理そのものより、事件に対する蓋然性や各人物のストーリーテリングにもっと集中している作家じゃないかなと思った。なので、たまに東野圭吾の作品を探して読むようになるかもしれない。特に『虚ろな十字架』の場合は、死刑制度に対して色々と考えてみるようになったし、『マスカレードホテル』を通しても多くの人間群像の姿を覗くことが出来て、以外に推理小説らしくないポイントが良かった。
しかし、この作品は推理の領域にもっと力を入れた感じがする。恐らく、設定自体が天才数学者と物理学者の頭脳戦いに繋がるためじゃないかと思う。でもやはり、その手掛かりや動機はすごく科学的じゃないところから出発する。その分、東野圭吾は感情的にアピールする文を書くのが上手い人だと思う。時にはそれが結構嫌だったりもするが、完全な推理オタクではない人には暖かいヒューマニズムとしてもアリールできるかもしれない。もしかしたら、この作品でもそのような部分を狙ったかもしれない。作家が設置した反転を通して、衝撃と同時に主人公の献身(?)をアピールする。ある面では感動でもあるが、ある面では新派劇になるところでもある。正直に言うと、私の感想は半々である。そうかもしれない...と思いながらも、新派的に感じられて少しかゆい感じもした。でも、これくらいストーリーを面白くひっぱていけるのはすごいとしか言えない。
その中で、本能的に拒否感を感じるのは、やはり新派的にストーリーが終わる所と関係がある。どんな理由であっても、容疑者Xは殺人の犯罪を犯したし、これはどんな理由でも正当化出来ない。しかも全く罪もない人、関係もない人だったということを確認してからは、もしかして天才のサイコパスじゃないかと思うくらいの感じだった。もちろん、そのくらいの衝撃的な設定にならないと、作家が狙う衝撃的反転はなかったはず。それでなのか、面白く読んだにも関わらず、私にはまだ推理小説はちょっと難しそうだ。
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